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ナルナルの分析結果

通常農業資材の分析結果だと、窒素リン酸カリなどの肥料成分結果をいいますが、ナルナルは肥料ではないので、その結果は出しておりません。どうしても知りたい方はお問い合わせ下さい。但し、季節変動が激しく、正確な値は期待できません。

土耕菌ナルナルのモミガラ分解能力分析
 土耕菌ナルナルならではの、微生物の能力を分析した結果です。
 このページでは、難しい用語が並び、専門家でないとわからないと思います。
要約すると世界的に珍しいモミガラの短期発酵が安定に行われナルナルの生産が行われているということです。(製造工程の一部のみ公表しております。)
 そして、セルロースを分解するこれまでに知られていない未知の微生物が存在しており発酵時には、1グラム中に100億を超える微生物が活躍している事が解りました。

以下、東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 応用微生物学研究室(微生物利用学研究室) 五十嵐泰夫教授のご指導のもと分析したものです。

2007年日本生物工学会(平成19年9月25日(火)〜27日(木) 会場 広島大学)で発表されたものをHP:掲載にあたり編集しています。


昨今の地球温暖化問題、資源問題に対する解決技術として、バイオマス資源の有効利用の重要性が、認識されている。自然界に存在するバイオマスの大半はセルロース・ヘミセルロース・リグニンが複雑に絡み合ったリグノセルロースを主成分としている。現在こうしたリグノセルロース系バイオマスの利用にむけ、この複雑な構造をどのようにして効率的に分解・糖化していくのかというのが大きな研究テーマとなっている。
籾殻は稲作が盛んな我が国において稲わらと並んで多く発生するリグノセルロース系バイオマスであり、その有効利用が望まれている。しかし籾殻は撥水性が高い、珪酸を多く含むなどの性質により、微生物・酵素による分解が困難であり、一般的に利用しにくい資源だ。


そうした性質を持つ籾殻を主要な炭素源とする世界的にも珍しい籾殻の醗酵系が千葉県市原市において安定に運転されている。;
本研究では、その籾殻の醗酵過程の特徴づけ及び、微生物群の解析を行い、難分解性リグノセルロース分解に関する知見を得ることを目的とする。

まず醗酵前後でのもみがらの形状の変化及びその成分変化を分析した。
この左側の写真は醗酵前後の籾殻をそれぞれ5gずつ取りガラスの容器に入れたもの。写真からわかるよう籾殻を積み重ねると大きな体積の差が確認された。これは醗酵前後で籾殻の構造が破壊され細分化が起こっていることを示している。ただこの点に関しては、純粋な生物的な破壊だけではなく、攪拌工程による若干の物理破砕も影響している
また醗酵開始前と醗酵開始後の籾殻をASH分を一定として成分分析を行ったところ、セルロース成分が約15%、ヘミセルロース成分が約30%減少しているという結果が得られた。


次に醗酵過程の大まかな菌叢を知るために、DAPIによる菌数のカウントとTSB,GMPの2培地を持ちいて50℃で培養しCFUカウントを行った。DAPIカウントの結果1次醗酵、2次発酵を通じて1gあたり10の10乗から11乗程度の多くの菌が存在することが確かめられた。またTSB培地を用いて一般細菌のCFUのカウントでは、1次醗酵2次醗酵の温度が上昇しているポイントで、10の8乗程度のコロニーがえられ、DAPIカウントの結果とは2〜3オーダーの差が見られた。また真菌培地であるGMP培地で培養を行ったところ、1次醗酵中において10の7乗程度のコロニーが得られ、真菌類の存在も確認されたが、2次発酵中ではほとんどコロニー形成は見られない。


醗酵過程の各ポイントからサンプリングを行った。これらのポイントは1次発酵の温度が上昇する前、温度が最も高い時期、温度が下がり始めた時期、2次発酵の最も温度の高い時期、温度が下がりきった時。活性測定の基質としてはセルロース基質としてCMC、ヘミセルロース基質として籾殻にも多く含まれるキシランを使う。測定の結果系内のAもしくはCといったポイントで温度の上昇に伴い50℃及び60℃におけるセルラーゼ活性ヘミセルラーゼ活性の上昇している様子がみられた。


次にこの醗酵系内の微生物菌総をを明らかにするために、T-RFLPとクローンライブラリーによる解析をした。バクテリアのユニバーサルプライマーを用いてT-RFLPのピークパターンの変遷を見たところ、1次醗酵と2次発酵の活性の高かったA・Cのサンプルにおいて共通の大きなメインピークが見られた。
1時醗酵15日目のAのサンプルからバクテリアのユニバーサルプライマーを用いてクローン解析をした、得られた33クローン全て同じ配列が得られ、BLASTサーチの結果生ごみ分解過程から単離されているStaphylococcussp.TUT1203株やStaphylococcus sciuriにたいして99%の相同性を持つことがわかった。またこのクローンがT-RFLP上に存在するこの共通のピークに対応していることがわかった。近縁種であるスタフィロコッカス属の細菌においてはプロテアーゼ活性、及びセロビオースの分解のなどの性質は知られているが、セルロース・ヘミセルロースの分解農は報告されていない。
これらクローンライブラリー解析とT-RFLPの結果から、籾殻分解のキーとなっているセルロース分解菌は存在量としてマイナー種であることが考えられた。
そこで、代表的な高温セルロース分解菌が集中する、clostridium clusterVのスペシフィックプライマーを用いてPCRを行い、クローンライブラリーを作成を行い、セルロース分解菌のクローンの取得を目指した。

ClostridiumクラスターVのspecific primerを持ちいて1次醗酵15日目のサンプルAのクローンライブラリーを作成したところ得られた18クローン全てから同じ配列が得られ、BLASTサーチの結果Clostridiumstercorariumに96%の相同性であった。図中のOTU1と書かれている配列。Clostridiumstercorariumは高温でのセルロース分解能が報告されている菌であり、このOTU1の系統学的な位置からセルロース分解能を持つこと可能性が示唆された。